iPhoneの部品について

以前にも部品について少しだけ書いたことがありますが、今日はもう少し書きます。

こんなことを書くと非正規のiPhone修理屋さんって?と思われるかもしれませんが事実です。

 

はっきり言うとまともな部品を手に入れるのが大変です。

いくら技術があったとしても取り付ける部品が不良品であればなおりませんし別の症状が出ます。

なので、あたりまえですが「まともな部品」を取り付ける必要があります。

 

が、その「まともな部品」が手に入りにくいという話です。

 

全く手に入らないという訳ではありません。

手に入らなければこの仕事はやっていけないです。

色々な修理屋さんのホームページなどをみると「うちの部品はこうだ」とか色々こだわっているのを感じられるところもありますし、そうでなくても気にしていると思います。

 

 

さて、部品の仕入れの話ですが体感的には入荷したうちの3割以上が不良品です。

恐らく卸業者の方でも検品をしていると思いたいですが、それでも3割です。

私は以前、携帯電話の販売の仕事をしていましたが入荷したiPhoneはほぼまともな商品でした。

数百台に1台ぐらは初期不良品もあったと思いますがそういうレベルでした。

でも、iPhoneの部品は3割が不良品です。

飲食業界は経験したことがありませんが、例えば仕入れたキャベツのうち3割が腐っているということがあるのでしょうか?芯の部分が使えないから3割ロスをするという話ではなく、もともと3割腐っているという話です。

もしあれば、この悩みが共有出来ますね。

 

入荷した部品は、液晶の部品なら一つずつiPhoneに取り付けてみて、色がおかしくないかとかタッチが効くかとか、形状不良が無いか、傷が無いか、きちんと接着されているかとか、色々チェックします。

バッテリーも取り付けてみて、とあるソフトで充電回数や容量などチェックします。

その他部品も同様です。

当然、修理で取り付けた後も確認しますし、お渡しするときにもお客様と一緒に確認しますが、お客様のiPhoneに取り付ける前に入荷した時点で3割は既に返品されているということです。

 

液晶の表示やタッチの不良はもしかしたら運送中の衝撃で…とか考えられなくもないのですが、

そもそも傷があるものや接着が明らかに弱い物が送られてきたり、バッテリーに関しては充電回数が何百回(中古品ということ)のバッテリーや容量が既に劣化しているものが送られてきたりします。

(ちなみに当店では充電回数10回以内を新品と定義しています。保管中に充電することもあると思うので。)

 

 

 

まあ理由はどうあれ結果的に3割不良品なので残念ながら業者の言うことを完全に信頼することはできません。

大丈夫と言われても自分の目で見てみないと…ということです。

また、よく部品のランクがAとかBとかグレードがどうのとかいうところがありますが、それも信用していません。見てみないと分かりません。

 

 

こちらとしては来たものを一つ一つ目で見て判断するということしかできませんし、それしかしません。

AランクだろうがBランクだろうが良ければ使うし悪ければ使わないということです。

 

修理屋さんの中には多分そういう業者が信じられずご自身で中国に仕入れに行かれている方々もおられるようです。まあどこの修理屋さんも品質には気を使っているでしょうし悩まされているということでしょうね。

うちはフランチャイズなので仕入れに関してあまり勝手なことはできませんが、その分検品を非常に厳しくやっています。

部品に関しては中国だろうが日本だろうが業者だろうが本部だろうが社長だろうが誰も信用しません。DTAです。

※DTAとは

アメリカのプロレスラー、Stonecold Steve Austinの決め台詞です。

Don't trust anybody(誰も信用するな)

この人です。

 

ちなみに、仕入れたけど不良品だったものは全部返品して取り替えてもらいます。

それをまた検品してまたその中に不良品があって…という感じです。

明らかにおかしい物は当然返品、微妙なもの判断に迷うものは返品。

手元に残すのは絶対に大丈夫というものだけです。

このブログには仕事に関係ないことや適当な事を色々書いていますが、だからといって普段からそういう適当な人たちなのかといわれると…それもまあ否定できませんが、検品に関しては違います。(勿論修理に関しても。)

 

ということで、お客様に取り付けてお渡しする部品はそういった厳しい検品を潜り抜けた猛者という訳です。

それは自信があります。

 

以上です。